田舎

 古い民家を改装してアトリエハウス【なんなんな】というものをやってます。
 田舎の人から見れば、「そんなオンボロ小屋を誰が使うんだ?」と冷やかななものですが、都会の人には以外に気にいられてるから不思議です。
 私も長く住んでいましたのでわかるのですが、都会では何をするにもお金がかかり、常に忙しく動き働かなければなりません。心安まる間もないのです。時には、のんびりとした生活もしてみたくなるものです。
 そんな人がひょこり訪れる場所なのかもしれません【なんなんな】は。

 考えてみると、都会に住んでいる人の大部分が、田舎から出てきた人達です。都会で働き、都会で結婚して、都会に住み着いてしまった人達です。中には、田舎に帰りたくても、帰れなくなった人達もいます。そんな人達が、毎日、ただ生活のためだけに働いています。さぞかし田舎が恋しいことでしょう。
 そして、田舎に帰りたくても帰れない人から生まれた子供たち。殺伐とした都会で生まれた子供たち。ふるさとのない子供たち。彼らにとって、田舎とは、まさに憧れの地でしかないのです。
 『田舎に帰ろう』『田舎に行こう』『憧れの田舎生活』『都会脱出!』
 都会ブームは終焉を迎えて、今や、田舎ブーム。この動向にいち早くシフトしはじめている人たちも少なくありません。その多くが、アーティスト、クリエーター、といった感性を必要とする人達。そして、ネットで仕事をしているフリーのIT技術者達。そのような繊細な能力を必要とする人達には、都会より、むしろ田舎の方が良い環境といえるのでしょう。

【なんなんな】は、そんな田舎志向のアーティスト・クリエーター・エンジニアを支援しています。